映画コラテラルを見た感想とあらすじネタバレまで

【ネタバレ有】映画『コラテラル』の感想と結末までのあらすじを詳しく紹介!-非道な悪人と夢を叶えない善人がタッグを組んだ!

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トムクルーズが出演しているアクション映画ということで見てみましたが、雰囲気が独特で想像していたよりもはるかに面白かったですよ!

トムクルーズが出演している映画といえば『トップガン』が超有名作品ですが、この作品はトップガンとはまた違い、人の心を表したかなり深みのある映画に仕上がっています。

悪人と善人。この全く正反対の者どうしがタッグを組んだとき、2人の間には何が生まれるのか。憎しみ?妬み?憎悪?いやいや、友情なんですよ。

そんな映画『コラテラル』の感想と、結末までのあらすじを詳しく紹介していきます!

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1.映画『コラテラル』についての作品情報

監督 マイケル・マン
脚本 スチュアート・ビーティー
ジャンル サスペンス
上映時間 120分
公開日 2004年8月6日(日本:2004年10月30日)
ストーリー マックスはごく平凡なタクシー運転手。いつかはリムジン会社を持つことを夢みて、今の仕事はただの”腰掛け”だと思いながら働いている。そんなある日の夜、アニーという検察官の女性を乗せ、タクシーの中で意気投合した。そして彼女を降ろした後、ヴィンセントという全身白髪の男性を乗せる。彼を降ろした目的地でマックスはヴィンセント殺害の現場に巻き込まれてしまい、次の現場まで一緒に来るよう命令される。ヴィンセントは今夜中に5人の依頼人を殺す仕事を任されていた。マックスはヴィンセントの命令を聞くうちに、いつの間にか共犯者(コラテラル)にされてゆく。
仕事のためなら手段を選ばないヴィンセントと、優しすぎるが故に夢を叶えられないマックスがタッグを組んだ先に待ち受けているものとは…。

これまでヒーローばかり演じてきたトム・クルーズが、悪役を演じたことで話題になりました。後でも紹介しますが、トムクルーズが白髪でアクションする姿がめちゃくちゃかっこよかったです。男の僕でも惚れました。

映画のジャンルはサスペンスですが、『セブン』のような本格的なものではなく、『007』や『ジェイソン・ボーン』のようにアクションの中にちょっとドキドキするシーンがあり、移り変わる展開を適度な緊張感で楽しめる作品です。

2.映画『コラテラル』主な登場人物(キャスト)

この映画はタクシーで移動する場面が多いので登場人物が少ないです。なので注目すべきはこれから紹介する4人だけ。トムクルーズ演じる『ヴィンセント』と、ジェイミー・フォックス演じる『マックス』を軸に物語が展開していきます。

2−1.ヴィンセント(トム・クルーズ)

コラテラルに出演するトムクルーズ

ヴィンセントは麻薬組織に雇われた殺し屋で、この仕事をフリーで6年続けている大ベテラン。仕事を遂行するためなら、関係のない人でも容赦無く殺してしまうような人物。

これまでトムクルーズが演じるのはトップガンのように、"ワガママでも最後には結果を出しちゃうヒーロー系"を演じることが多かったですが、今回はこの作品まで演じることがなかった、根っからのド悪人役です。どんな演技をするのか楽しみにして見ましたが、まったく表情を変えずに人を殺していく姿には違和感がないどころか、ピッタリすぎてキャラクターに感情移入させられました。

「これがスーパースターか!!」と、トムクルーズの実力を見せつけられましたね。

2−2.マックス(ジェイミー・フォックス)

コラテラルを見た感想

マックスはロスのタクシー運転手。いつかはリムジン会社を経営することを夢見ているけれど、今の仕事をただの”腰掛け”だと思いながら14年間も過ごしている、典型的な夢を叶えられない人物です。

マックスの性格はヴィンセントとは正反対で、優しすぎるところに特徴があります。ジェイミー・フォックスの演技からはそんな優しい人が放つ独特の雰囲気が伝わってきましたね。夢があるのに叶えようと本気で行動できていない人を見事に表現しています。

2−3.アニー(ジェイダ・ピンケット=スミス)

映画『コラテラル』のアニー

マックスがこの日最初に拾ったタクシーのお客。彼女にとってマックスはきっと”いい人”に映っていたのでしょうね。僕から見るといい人ではあるものの、好きにはなれない印象でしたが…。

物語の展開に大きく関わる人物ではあるものの、そんな雰囲気を全く感じさせない彼女の演技はよかったですね。

2−4.ファニング(マーク・ラファロ)

映画『コラテラル』のシーン

登場する警官の中で唯一、まともな心を持った人物です。FBIは錯綜する事件に右往左往している中、彼だけは真実を見つけようと奮闘する姿はカッコよかったですね。こんな警官は多分リアルの世界で存在しない…(震え声。

3.映画『コラテラル』の結末までのあらすじ【全5ステップ・ネタバレ有り】

3-1.客としてアニーをタクシーに乗せる

マックスはこの日もいつものようにタクシー会社へ出勤し、車内を誰よりも綺麗に磨いて出発した。客を乗せた後ろでは、会社の悪口や女の醜い愚痴が聞こえてくるが、そんなときはいつも日差し避けに入れている『モルディブ諸島』の写真を見て、気持ちを落ち着かせていた。ココに行くために俺は頑張るんだ、と心に言い聞かせてまた現実の世界に戻る。そうして今日も一日、仕事が終わるはずだった。

コラテラルの映画シーン

その日の夜、ある1人の女性が乗ってくる。それはアニーという検察官の女性だった。彼女は電話で誰かと話をしていて急いでいる様子で、マックスは行き先を指示される。しかし、道を知り尽くしているマックスは「こっちの道の方が早い、かけをしよう」と持ちかけ、もし自分のルートで1分でも遅れたら運賃をタダにすると言ったのだ。そのかけにアニーは乗ったわけだが、タクシー会社に勤めて14年のマックスはロサンゼルスの道を熟知している。もちろん、マックスの勝った。

そんな彼女に「少しは休暇を取ったらどうか」と話し、アニーへ『モルディブ諸島』の写真を渡す。そして彼女はマックスに「もし仕事などで必要になったときは呼んでほしい」と、自分の名刺を渡した。2人はお互いに好意を抱いているようだった。

3-2.殺し屋のヴィンセントと出会う

映画『コラテラル』のシーン

彼女を降ろした後、入れ違いで1人の男性が乗ってきた。彼はマックスの「ロザンゼルスは好きかい?」という質問に対して、「来るたびに早く出たいと思うね」と答え、なにやら彼女と同様、急いでいる様子だった。このときマックスはまだヴィンセントの名前も、殺し屋だということも知らない。

もうタクシーの営業時間は過ぎているが、ヴィンセントに「ここで待っていて欲しい」と頼まれ、マックスは300ドルを渡された。マックスは仕方なく受け取り、車の中でベンツのパンフレットを見ながら、ヴィンセントが戻るまで時間をつぶしていた。

すると突然、フロントガラスに血まみれの男が落ちてきた。慌てて車の外へ降り、男へ「大丈夫か!!」と声をかけるが、返答がない。その男性はもう死んでいるようだった。上を見上げると窓ガラスが割れていたことから、どうやら上から落ちてきたようだった。

マックスが犯人はヴィンセントだと気づく

そこにヴィンセントが現れる。マックスは慌てた様子で「屋根から人が落ちてきたんだ!」と説明するが、ヴィンセントは冷静だった。マックスはここで、ヴィンセントが殺したことを察する。

するとそれに気づいたヴィンセントは、マックスに銃を突きつけた。そして死体を車のトランクに入れるよう命令し、次の場所まで運ぶようにマックスをまたタクシーへと連れ込んだ。逆らうことのできないマックスは、ヴィンセントの言われた通り死体を持ち、トランクに入れて、言われた場所へと車を走らせていく。

3-3.殺しの共犯者(コラテラル)にさせられる

映画『コラテラル』のシーン

マックスはここで初めて、ヴィンセントから殺し屋を仕事にしていることを告げられる。ヴィンセントは今夜中に5人の始末をするべくロサンゼルスへきており、ちょうど1人目を殺害したところをマックスはたまたま見てしまったのだ。それをいいことに、マックスを利用してヴィンセントは次々と殺害(仕事)をこなそうとする。

映画『コラテラル』のシーン

そして1人目の殺害が終わった頃、この事件を嗅ぎつけた警察とFBIは、犯人がタクシー運転手なのではないかという疑いを持つ。ヴィンセントに利用されていたマックスは、監視カメラの映像から姿が見られており、タクシー会社にも戻っていないことから、FBIと警察はマックスがこの事件の犯人だと決めつけて捜査を続ける。ただし、その中の警官であるファニングだけは、確証らしきものもないのに彼を犯人だと決めつけてしまうFBIの強硬姿勢に疑問を持っていた。

一方その頃、マックスは命令通りにタクシーを走らせ、ヴィンセントはターゲットを次々に殺害をしていく。この過程で2人が話している内容・感情の変化がこの映画の面白いポイントなので、詳細は後ほどの感想を見て欲しい。この日のヴィンセントは、いつもと行動がちょっとだけ違うのだ。

4人目のターゲットがパーティー会場にいることを知ったヴィンセントとマックス、そして警察とFBIは同時に会場へ向かう。ヴィンセントはマックスを連れてターゲットを殺害しようとし、警官とFBIもマックスを捕獲ではなく、殺そうとしていた。ただし、ファニングだけは彼を助け出そうとしていた。

映画『コラテラル』のシーン

パーティー会場に入ると乱戦になり、マックスとヴィンセントは離れてしまう。その隙にファニングはマックスを助け、ヴィンセントはターゲットを殺害することに成功した。FBIはパーティー会場内にいた護衛に間違えて打たれてしまい、負傷した人を助けることに必死で、マックスの殺害どころではなくなってしまっていた。

会場内でヴィンセントと離れたマックスは、後ろから1人の男に掴まれそのまま外へ連れて行かれてしまう。マックスは「俺は殺害なんてしないない、人違いだ!」と言ったら、後ろから「分かっているから落ち着け!」という声が聞こえた。そう、マックスを捕まえたのは彼を助けようとしていた唯一の警官、ファニングだった。

そこでマックスは、この警官が自分の置かれている状況を理解してくれていることを知った。

と、安堵したその瞬間、マックスの後ろにいた何者かに、警官のファニングが撃たれて殺害されてしまった。振り返るとそこにいたのは、やはりヴィンセントだった。

マックスは「行くぞ!」と声をかけられるが、彼の表情はこれまでの表情とは違い、「この人でなしが!!」とでもいいたそうな表情でただ突っ立っていた。その変化に気づいたヴィンセントは、自らマックスのもとへ行き、彼をタクシーへ乗せて、再び次の場所へ運ぶように命令する。

映画『コラテラル』のシーン

ここでマックスは気づいたのだ。「ヴィンセントは関係のない人でも容赦なく殺すのに、なぜ俺は殺さないんだ?」と。タクシー運転手だからではなく、単に利用できるからではなく、自分だけ特別な扱いをされていることに違和感を持つ。

そしてマックスは、車の中でこれまでヴィンセントに抱いていた感情をぶつける。「人間なら誰にでも備わっている根本的な何かが、欠けている。」と。それに対してヴィンセントも応戦する。「タクシー会社を経営する夢を叶えるためになにをした?」「手付金でも払ったらどうだ?」と。そして最後に、「お前は本気でやろうとしていない」と、マックスの心の奥底にある確信へと突き刺したのだ。

3-4.5人目のターゲットがアニーだと知る

マックスは、これまで自分が隠していた部分をヴィンセントに掘り起こされ、怒りとも違う、自分に対する不甲斐なさに一瞬絶望した。それと当時に、何かが吹っ切れた。

そして、本当のことを教えてくれたヴィンセントに感謝しつつも、自分の仕事を達成するために関係のない人まで殺すヴィンセントに対しては、単純な怒りで満ちていた。そんなヴィンセントに対して「お前なんてくそったれだ!」といい放ち、アクセルを全開にして赤信号を突っ切り、中央分離帯へと突っ込み車を横転させた。

映画コラテラルで車を横転させるシーン

激しい衝突音とともに車は転がり、ボコボコにヘコんでいた。死んでもおかしくない状況だったが、マックスとヴィンセントは怪我を負いながらも生きていた。そこへパトカーのサイレンが鳴り響く。ヴィンセントは車から抜け出すが、もうマックスを助け出してまで一緒に進もうとは思わない。こんな仕打ちをされてもなお、それでもヴィンセントがマックスを殺さない理由を考えると、その間にある”何か”に気づけてこの映画がより楽しめるだろう。

そこへパトカーがたどり着き、マックスもパトカーから脱出する。警官は「新しいタクシーがもらえるさ!」と、事故にあったマックスをひとまず安心させた。しかし、トランクに入った死体を見た瞬間、マックスに銃を向けた。ここでマックスはもう抵抗をしない。「逮捕しろ、刑務所にでも連れて行け」と諦めムードだった。

しかし、マックスの視界の先にはヴィンセントが触っていたパソコンが転がっていた。そこにはこれまで殺害してきたターゲットたちの顔が表示されていたのだが、まだ1人だけ殺していない、見慣れた顔があった。それは間違いなく、ヴィンセントを乗せる前にタクシーに乗せていたアニーの顔だった。

それに気づいたのはマックスがちょうど手錠をかけられる瞬間だった。マックスは警官の手を掴んで投げ飛ばし、自分ではなく彼に手錠をかけさせた。そして「パトカーを6番街へ!」と、彼女の街へパトカーを向かわせるよう警官に告げて、その場を去りヴィンセントの後を追った。

3-5.マックスとの撃ち合いの末、ヴィンセントが死ぬ

マックスは彼女のいるビルが見える場所まで行き、電話をかける。ビルの10階あたりには彼女の姿が見えるが、なかなか電話には出てくれない。そして電話を取って「殺し屋が向かっているから逃げるんだ!」と事情を告げるが、彼女は何かの冗談だと感じたのだろう、マックスの話をまともに聞こうとはしてくれない。

なかなか理解してもらえないマックスは、ビルにいる彼女の姿を確認しようと瞬間、彼女の姿が見えたのと同時に、その3階下にいる白い影も見つけてしまた。それは間違いなく、ヴィンセントの姿だった。

その頃ヴィンセントは、彼女がいるオフィスへと到着していた。そこに彼女の姿はなかったが、テーブルの上に1枚の写真が置かれていた。その写真は、ヴィンセントが乗る前にマックスがとある女性にあげたと話していた、『モルディブ諸島』の写真だった。

そこでヴィンセントは、次のターゲットがマックスの好意を抱いている相手だということを知った。ここで一瞬、ためらったかのような表情を見せたが、すぐに視線を彼女のオフィスへと戻した。するとそこには、使用中の電話が表示される機械が置いてあり、16階の書庫で通話中のランプが光っていた。それは間違い無く、ヴィンセントとアニーが通話していることを示すランプだった。

ヴィンセントは彼女が16階にいることを知り、すぐに向かうかと思いきや、さすがプロの殺し屋だ。そのまま警察に連絡されないよう、ビル内のブレーカーを全て壊してから、彼女のいる16階へと向かった。

コラテラルのシーン

ビルの下で突然電話が通じなくなったマックスは、ビルまで走り彼女のもとへと向かった。フロントではヴィンセントが侵入した痕跡である死体も見つけたが、いまは構っている時間はない。窓ガラスを割り、急いで彼女のいる16階へと向かった。

そしてマックスは間一髪、ヴィンセントが彼女に銃を向けているところで間に合った。彼に「彼女を離せ」と命令するが、ヴィンセントはマックスの優しさを知っている。どうせ人なんか殺せはしないと思っていた。

一瞬銃口を彼女から逸らしてマックスの方へ耳を傾けたが、また彼女へと銃口を向け直そうとした次の瞬間、マックスはヴィンセントめがけて発砲した。その弾丸はヴィンセントの顔の横をかすめ、致命傷となった。

マックスはアニーを連れて逃げようとするが、ヴィンセントはまだ死んでいなかった。彼らはビルを出て、地下鉄まで逃げたがヴィンセントはまだ追いかけてくる。追い込まれたマックスはヴィンセントと向き合いことに決め、撃ち合いになった。この場面でヴィンセントが放った「I do this for living!!(俺はこの仕事でしか生きられないッ!!)」というセリフには、感動する場面だ。(ちょっと文句をつけたい場面でもある!※あとで説明あり)

お互いに弾を打ち切ったが1発も命中することはなかった。そして2人は電車の席で対面する。そしてヴィンセントは、タクシーの中で最初に話した「地下鉄で死んだ男がいる。でも誰も気づかない。」という言葉をはマックスに告げて、死んでいった。

4.映画『コラテラル』の感想と評価

4−1.非道な悪人が夢を叶えようとしない善人へのメッセージ

夢を叶えないコラテラルの主人公マックス

この映画には、非道な悪人が夢を叶えない善人へのメッセージが込められています。

主人公のマックスは優しすぎて夢を叶えようとしない”ただの善人”。タクシー会社に勤めているのは生活するための単なるつなぎで、本当は高級車を運転するタクシー会社を経営したいと夢を持っています。

僕はこの映画を見たとき、なにも前情報を入れずに見たので、単にマックスが夢を叶えるていく物語かと思ってました。しかし、夢を持ち続けてもう14年と聞いて、そんな甘い話があるわけがないなと。

その予想は的中して、次に乗ってくる悪人のヴィンセントはズバズバと彼の夢について切り込んでいきました。そのヴィンセントの言葉は、夢を持っているけど動き出せていない人の心に響くこと間違いなしです。僕の心にもグッサグサと突き刺さってきました。

ヴィンセントの言葉に思わず胸がウッっと締め付けられる気持ちにさせられましたね。マックスのことを笑ってられないなぁと。まだまだ俺も夢を叶えるために本気で動いていないなと、自分に問いかけられたかのような気持ちでヴィンセントの言葉を受け止めている自分がいました。

4−2.悪人もまた、善人によって変えられる

ヴィンセントは麻薬を売るような悪人だけでなく、警察やこの事件に関係のない人たちまで容赦無く殺すのに、なぜマックスだけは殺さないのか。あらすじ紹介のときになんども言いましたが、ここにヴィンセントの、そしてこの映画のポイントがあるわけですね。

「お前と俺と警官、一体何の違いがあるんだ。」

確かに正論だけど、ヴィンセントには人間なら誰もが持っている”心”が欠けています。人を殺してまで自分の目的を達成しようだなんて、それなら夢を叶えられない善人のほうがマシかもしれない。

マックスもそう気がついて、ヴィンセントに言い返すシーンがありましたね。

そうやって、マックスも気づかない内にヴィンセントの何かを変えていて、その感情が映像によって映し出されていたのが、本編の1時間16分あたりでマックスが犬を避けたシーンですね。

道路を横切ってくる犬をひかないように、マックスはタクシーを一旦止めるのですが、人の心を持っていないヴィンセントにはその行動を理解できないと言ったような表情で見つめるシーンがあります。(このトムクルーズの表情が超かっこいい!

映画『コラテラル』でのトムクルーズのかっこいい表情

もちろん運転しているマックスはそのことに気がついていませんでしたが、ストーリー上には映し出されないヴィンセントの感情の変化を、この映像から感じることができます。なんだかワクワクさせられますね、こういう演出には(笑)。

4−3.トムクルーズが白髪で演じているのには理由がある

コラテラル

映画がリリースされた年で計算すると、このときトムクルーズの年齢は46歳。でもヴィンセント役では髪を真っ白、眉毛まで染めて白髪にしてます。あとヒゲも。

この年齢で全身の毛が白髪になるには早い気もするし、トムクルーズらしくない見た目です。アクションシーンもあるので、それこそトップガンのマーベリックのような若々しい役をイメージする人の方が多いでしょうね。

しかし、この物語の悪役であるヴィンセントは、これまで人を殺すことでお金を稼ぎ生活してきた人。年相応に見えないのには理由があります。

その人間性(かなり悪い意味だが)の深さが、トムクルーズ演じるヴィンセントには表れていて、映画全体を通して見たときに彼が年齢より老けて見える理由がわかりました。ただトムクルーズがかっこよくなるから白髪の役をやらせたのではないのだなと、監督や美術さんたちの演出に拍手を送りたいですね。

僕は『トップ・ガン』でトム・クルーズを初めて知って、もちろんカッコいいなと思ったのですが、「ワーキャー!!」とまではならなかったんですよね。他にも『マイノリティリポート』という映画で犯罪を防ぐアクション物を演じていますが、そちらも普通に「まぁトムクルーズかっこいいなー。」くらいでした。

しかしですよ!この『コラテラル』で演じるトムクルーズに関しては、見た目が老けて全身白髪(スーツまで白い)になっているのにもかかわらず、アクションシーンでは思わず「おぉ♡」って唸っちゃいました(;’∀’)w。(ホモではありません。

特に本編のクライマックスである1時間23秒25秒に映るトムクルーズがカッコよすぎましたね。マックスに対して目だけで

「(お前、分かってるんだろうな?」

と言っているようでした。俺がもしマックスで、ヴィンセントにあの目つきで見つめられたら…撃たれても悔いなしって感じ。

物語に沿ってキャストをデザインするマイケル・マン監督と、それを演じ分けるトムクルーズ。スーパースターと言われる本当の理由を、僕はこの映画から初めて体感できたような気がします。

4−4.サスペンス映画らしい戦闘シーンの緊張感があった

映画コラテラルのトムクルーズが銃を撃つシーン

物語の後半のシーンで、パーティー会場に着いたヴィンセントがターゲットと戦闘になろうかというシーンでは、サスペンス映画らしい緊張感があって楽しめました。

パーティー会場の人混みからターゲットを見つけ、隙間から覗いているかのような演出は、まるで自分がそこから見ているかのような気持ちにさせられました。またその隙間をすり抜けていくシーンも、なかなか臨場感があって、ヴィンセントとマックスと一緒に会場を歩いている気持ちで見入ることができました。

『007』や『ジェイソンボーン』のような激しい戦闘ではないけれど、潜入して人目につかないようこっそり殺害をするサスペンス映画の演出としては、とっても迫力とともに緊張感があったシーンでした。

4−5.プロの殺し屋らしくないヴィンセントの行動

これは監督のコメンテータリーを見てわかったことですが、この映画にはプロの殺し屋らしくない行動をとるヴィンセントに、本当に伝えたいメッセージが込めたられているのだと言っていました。

その一つが、トレーラーにも使われているこのシーンのこの表情ですね。

コラテラルを見た感想

プロの殺し屋なら殺せばミッション終了のはず。これまでもたくさん人を殺してきたはずなのに、なぜこの時だけヴィンセントは殺した後にこんな表情をしたのか。

そのヒントはヴィンセントが話していた内容に隠されているそうなのですが、これは正直、監督のコメンテータリーを見ないと伝わらないな…と言った感想ですね。このほかにも2、3あるのですが、僕はコメンテータリーを見るまで気づきませんでしたから、初見で見つけるのはおそらく不可能でしょう(;’∀’)。

それでも、”ヴィンセントがとる行動には奇妙な点がある”という点を理解しながら見ると、また違った発見があるので作品が楽しめると思います。僕も改めて見たことで、「そういうことだったのか!」と理解が深まったので、本編を見終わった後にもう一度見返して、監督が言ってた場所を見返してみるのは面白いかもしれません。

4−6.そんなことも答えられないのか…とヴィンセント。

コラテラルの殺害シーン

ヴィンセントがジャズプレイヤーを殺したのは、ジャズの王様であるマイルス・デイヴィスについて正しく答えることができなかったからでした。

一流のジャズプレイヤーであるにもかかわらず答えられなかったことに対して、ヴィンセントは「信じられない…」と驚いたような表情を見せ、彼を容赦なく殺害しました。僕が思うに、この日のヴィンセントはマックスの母親に会いに行ったりと、人の心を少しでも理解しようとしていたのではないでしょうか。

こうしたヴィンセントの”らしくない”行動のひとつひとつに、深い意味が隠されているようです。監督のコメンテータリーを見ないと、なかなか判断するのは難しいですけどね(笑)。見返してみると面白いです。

4−7.リアリティーにこだわりまくってるから迫力がある!

コラテラルで車を横転させるシーン

そしてこの映画の魅力は、リアリティーにこだわりまくっているという点もあります。

最後に出てくる警官は本物のロサンゼルス市警察(LAPD)を使い、刑事を演じた俳優のマーク・ラファロは麻薬課で特訓をし、トムクルーズは実弾で3ヶ月特訓を積んだといます。そしてドラッグのシンジケートのボディガードたちは、本物の刑務所囚役者を特別にキャスティングするなどしているため、かなり迫力のあるシーンに仕上がっていましたね。

他にもガラスをバリバリ割ったり、車も横転させたりと、「さすがアメリカ映画だなぁ(笑)」といった感想です。いくらリアリティーを追求するっていっても、日本じゃここまでできない!(;’∀’)w。

この映画にあったサスペンス映画らしい緊張感は、こうしたリアリティーを追求したからこそ生まれたのかもしれませんね。俳優の細かい演技一つ一つが、映画の雰囲気を引き立ていたからこそ、よりドキドキ楽しめたのかも。

4−8.クライマックスでの翻訳・字幕に一喝!

クライマックスのトムクルーズ

監督は英訳にも深い意味を込めたということでしたが、レビューには「字幕が残念だった」という意見が多く見受けられましたね。ちなみに、この映画の翻訳は珍訳で知られている戸田奈津子さんが訳しています。

例えば、最後の打ち合いになるシーンでは「俺はこの仕事でしか生きられないッ!!(I do this for living!)」という意味の言葉をマックスに投げかけているのですが、実際の字幕を見ると「これが俺の仕事だ!」となっており、今まで散々言ってきたことをもう一度繰り返しているだけという、迫力に欠けるシーンになってました(;’∀’)。

このシーンを見ていた僕はアクションに夢中でして、翻訳は気にならなかったのですが、もう一度見返して「俺はこの仕事でしか生きられないッ!!」と脳内で変換したら、ものすごくかっこいいシーンになりました!(笑)

そう言われると、マックスがタクシーを横転させるシーンで「Go fuck yourself!」を「クソだ!」と訳しているんですが、流れとマックスのキャラ的に「クソッタレだ!」のほうがしっくりくるような…。命がけで派手に車を横転させるシーンですからね。

他のところで特にきになる字幕はありませんでしたが、せめて盛り上がるクライマックスのシーンでは翻訳をしっかり欲しいですね。英語ができない映画好きの人のために、お願いします!といった感じです。

5.まとめ

最後に映画『コラテラル』のみやあき的まとめです。

ストーリー:★★★☆☆
配役:★★★★☆
演出:★★★★☆
音楽:★★★★★
——————–
みやあきの総合点数:85点

音楽もカッコよかったですね。タクシーの中でマックスとヴィンセントの心が通った瞬間に流れる『Shadow on the sun』という曲が大好きになりました。

 

「俺には叶えたい夢があるんだ!」とか言ってる人ほど、現状に満足しちゃって動き出せていない。そんな善人の弱っちい心を悪人のヴィセントが突き動かしてくれる、なかなか刺激的な映画でした。

もちろん人を殺してまで仕事をこなすヴィンセントに賛成はできないけど、そのくらいの心構えがないと、夢って叶えられないのかもね。自分の夢にどれだけ本気になっているのか、気持ちを再確認させられた映画でした。

それでは、また次の映画紹介でお会いしましょう!

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